"Aloha!"という挨拶から、ハワイアン航空の機内アナウンスは始まります。
ハワイアン航空は、この11月で運航開始から83周年だそうです。運航を開始したのは、1929年11月11日。最初からハワイアン航空という名前ではなく、インターアイランド・エアウェイズとして、ハワイ諸島間を結ぶフライトを運航していました。ホノルル国際空港も、当時はジョン・ロジャーズ・フィールドと呼ばれていました。初フライトは、そのジョン・ロジャーズ・フィールドから、ハワイ島の東側に位置するヒロ空港だったそうです。
今回、その初フライトと同じ路線に乗ってきました。機体はボーイングB717-200。ハワイアン航空はこの機体を18機保有しており、全機体の43機を見ても保有数が1番多い種類です。日本では見られることのないこのB717ですが、退役間近のMD-90とそっくりなヒコーキです。それもそのはず、マクドネル・ダグラスがボーイングに吸収された後に完成した、MD-90の後継機だそうです。MD-90の胴体が短くなったヒコーキが、B717という感じでしょうか。

そんな話はさて置き、他のエアラインにはない、ハワイアン航空の魅力をご紹介したいと思います。
まず、キャビンに足を入れた途端聴こえてくるハワイアン・ミュージック。かすかに聞こえてくるウクレレのメロディと独特なリズムに心が躍ります。その気分を増長させるのが、キャビンクルーの制服。淡い青に花柄のアロハシャツを着こなし、頭にはハイビスカスの髪飾りが鮮やかです。"Aloha~!" と満面の笑みで迎え入れてくれるクルーに、ハワイ特有の人懐っこさと温かさを感じます。
機内サービスもハワイを感じるものでした。離陸後5分経つか経たないかのうちに、キャビンクルーが段ボールに入ったジュースを配りにきます。Waipahuという町で作られたという、ハワイ産のジュースにはこだわりがあるのでしょう。パッション・オレンジ・グアバのネクターでした。
目的地に近づく頃になると、乗客に地図が配られます。目的地の地図を配るサービスがあり、行きはハワイ島の、帰りはオアフ島の地図が渡されました。その地図を広げると、"HAWAI'I flies WITH US"と書かれています。なるほど、ハワイを感じるフライトを目指しているのであれば納得、大満足のフライトでした。
空を飛んでいたのは、たった40分。ですが、機内でのハワイアンなひと時や窓の外に広がる景色を楽しむには十分でした。巡航高度が下がってくると、右側にはマウナケア(ハワイ語で白い山)が綺麗に見えてきます。ハワイに行くことが決まり、ガイドを広げるまで知りませんでしたが、マウナケアは富士山より標高が高く(4,205m)、冬には雪が積もることから白い山と呼ばれています。着陸態勢に入り、空港が近づいてくると、白い山とは対照的に鮮やかな緑色も見えてきました。ヒロの町は雨の都と呼ばれるだけあり、ヒロ国際空港は緑のジャングルに囲まれています。その中を降りていくヒコーキに乗っていると、大自然の中に体が吸い込まれていくようです。
初めてのハワイアン航空のフライトは、ハワイを目一杯感じることのできる素敵なひとときでした。

"a HUI HOU" は、ハワイ語。「また逢う日まで」という意味だそうです。a HUI HOUと書かれた垂れ幕を見ながら、またハワイアン航空のフライトに戻って来れたらなと思ったことを、ふと思い返しました。
posted by Amelia at 23:51|
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