2016年04月09日

豚に招かれて

なにかに招かれている──最近そう思うことが増えました。桜の時期にはまだ少し早い3月に鹿児島を訪れたときもそうでした。お昼まえに市街地に着き、まずはランチを取ろうと向かったのは鹿児島一の繁華街「天文館」。鹿児島中央駅から市電に乗って4駅目、天文館通電停で下車します。

電停を降りてすぐのアーケードをぶらぶらしながらお店を探索。少し歩いたところで見つけたのは黒福多(くろぶた)」というお店でした。幸多そうな名前が気になって暖簾をくぐり、「豚カツヒレカツ定食(税抜1650円)」を注文。鹿児島県産のさつま芋で造られた「あらわざ桜島」をロックで呑みながら、口の中でとろけるように柔らかくて脂がのった"かごしま黒豚"に舌鼓を打ちました。

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一口ひとくち味わう一心で食べていると、ふと視線を感じました。ハッと顔を上げて見回すと、カウンター席の奥の棚に見つけた──招き猫ならぬ、招き豚! もしかしたら、私はこの豚に引き寄せられてここに来たのかもしれません。カウンターに座って一人で食べる定食も、お昼から飲むロックの焼酎も、店員さんの鹿児島弁もなんだか心地よくて、鹿児島もこのお店も初めてではないように感じました(一人なのに寂しくなくて、その土地に溶け込んでいるような感覚)。

念のため、置き物の正体を確認。「もしかしてこれ、招き、ぶた、ですか?」そう聞く私に、「そうなんですよ、可愛いでしょ」とお兄さん。お会計を済ませて外に出ると、「お写真撮りましょか?  この招き豚と一緒に」と、店の前の豚と一緒にパシャりと1枚、撮ってもらいました。腕があがっているけど、招くというよりも、「エイ・エイ・オー」と応援されているようにも感じます。なんだか知らないけど、ま、いっか、旅の思い出に──。



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2016年04月03日

扇山の野焼き

祖母のお見舞いのため、週末は大分・別府へ。徳島からも両親や姉、甥っ子たちが集まり、家族が集結しました。中学生の頃までは、毎年お盆とお正月にみんな揃って来ていたっけ。今回は10年以上ぶりに全員が別府に集まり、当時を懐かしみました。

そんな私たちを迎えるように開催されたのは、扇山の野焼き。母の実家、つまり祖父母の自宅から見える大平山は、山頂から裾野まで扇を逆さにした形で広がり、"扇山(おうぎやま)"の愛称で知られています。ここで毎年4月のはじめの週末、山の斜面を這いあがるように草地が焼き払われます。私がまだ、この春5年生になる甥っ子と同じくらいの頃にこの野焼きを見ました。家のすぐそばの山が燃えさかる怖さとお祭り気分が相まって、気持ちが高揚していたことを思い出します。

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近所に住む知り合いのおばちゃんから、「昔は温泉マークの形に焼かれちょったんよ〜」と聞きました。そう、別府と言えば温泉で、この「扇山火まつり」は『別府八湯 温泉まつり』の目玉イベント。今年で102回を数える温泉まつりは別府では欠かせない行事です。まつりの週末は別府市内の約100カ所の温泉が無料で開放されるほか、別府駅を中心にさまざまなイベントが開催されます。今年はフルマラソンならぬ、42の湯の完湯を目指す「フロマラソン」が実施されました。

特にこの時期は、別府でも桜が満開です。別府の現在の日の入り時刻は18時半頃で、19時頃になってようやく外が真っ暗になります。そのタイミングで着火され、次第にオレンジ色に燃えあがる扇山の野焼きは春の風物詩。夜桜と一緒に鑑賞するのもこの時期の別府を楽しむ秘訣です。本当は4月1日に開催される予定が雨で延期。私たちが別府に到着した2日にちょうど行われたのも幸運でした。
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2016年03月31日

招き猫に何を願う

セントレア周辺の見どころは「常滑(とこなめ)」──いろんな人からそう聞きました。土管坂の風景がいいよと聞いてきたものの、どこをどう回ればいいかわかりません。駅を降りたところにある常滑市観光プラザで聞いてみると、旅の目的にぴったりな「常滑やきもの散歩道マップ」をもらいました。

「歩くだけなら1時間ほどのコースですよ。お天気もいいし、楽しんで行ってらっしゃい」観光プラザのおばさんが笑って送り出してくれました。やきもの散歩道(Aコース)は1周約1.6km。スタート地点の陶磁器会館までは、"とこなめ招き猫通り"に沿って向歩きます。コンクリートの壁に無病息災や夫婦円満、旅行安全、ぼけ封じなど、さまざまなご利益が込められた39体の招き猫が飾られ、通りゆく人たちや観光客が思い思いに写真撮影をしていました。

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前を歩いていた子供連れの家族が、ある招き猫の前で何やら楽しそうに記念写真を撮っていました。どの招き猫だろうと、通りすがりにチラッとみると、「美人」を祈願した猫。Facebookにも写真を載せましたが、ギラリと光る大きな瞳が可愛い猫です。小学生くらいの女の子とお母さんがキャッキャと笑いあい、そんな2人をお父さんが撮る──微笑ましい光景でした。

でも、なぜ招き猫なのか──常滑は招き猫の生産量が日本一なんです。セントレアの荷物受取所で、"全国シェア80%"と紹介されていたことを思い出しました。通りを歩きながら私が選んだ招き猫は「心願成就」。千手観音みたいにいくつも手が伸びて、人のあらゆる願いを叶えてくれそうです。さて、今年度も今日で終わります。この春に卒業する方や退職する方、異動する方、旅立つ方へ、"餞(はなむけ)"の意も込めて、この招き猫の写真を贈ります。
posted by Amelia at 22:15| Comment(0) | 国内の旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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